赤信號(hào)に立ち止まった交差點(diǎn)で春を知る朝がある。ついきのうまではコートの襟に首を縮めて辛抱していた同じ時(shí)間が、あまり長く感じられない。そういう朝がある
　　某一個(gè)早上，我停在十字路口等候紅燈，感知到了春天的來臨。昨天的同一時(shí)間,我還將脖子縮進(jìn)大衣領(lǐng)里辛苦地等候著,而今天卻覺得那時(shí)間并不那么漫長了�！�—我經(jīng)歷了如是的早上。
　　暖冬とはいえ早春のことで風(fēng)はまだ冷たいが、ポケットから出した手に受ける日差しは心なしかやわらかい。例年よりも季節(jié)感の乏しい折、交差點(diǎn)で味わう數(shù)十秒の春が一層貴重なものに感じられる
　　雖是暖冬，然，早春的晨風(fēng)依然寒冷。而把雙手從衣袋中伸出，接受陽光的愛撫，也許是心理作用吧，感覺那陽光很柔軟。在季候感不如往年明顯的時(shí)節(jié)，于十字路口感知到的這幾十秒的春天顯得更為可貴。
　　詩人の伊藤桂一さんに「微風(fēng)」と題する詩があった。「掌(て)にうける/早春の/陽(ひ)ざしほどの生甲斐(いきがい)でも/ひとは生きられる」。この1年、ささやかな生甲斐をもなくし、みずから命を絶った若い人はどれほどの數(shù)にのぼるだろう
　　詩人伊藤桂一曾寫有題為《微風(fēng)》的詩歌�！半p手沐浴著/早春陽光般的/有意義的人生/我們一定能夠?qū)崿F(xiàn)”。近1年來，有多少年輕人尚未過上些許有意義的人生便自絕于命啊!
　　命が粗末に扱われがちな世相の木枯らしに、身を挺(てい)して抗(あらが)った人もいる。線路に入った女性を保護(hù)しようとして電車にはねられ、重體となっていた警視庁常盤臺(tái)交番の宮本邦彥巡査部長(53)が亡くなった
　　但也有人挺身而出，對(duì)動(dòng)輒輕生的炎涼世態(tài)發(fā)出抗?fàn)帯�為保護(hù)誤入軌道的女乘客，警視庁常盤臺(tái)派出所的警察部部長宮本邦彥(53歲)被電車撞傷，病篤身亡。
　　譯注：巡査：警察
　　世の中には、あなたの命を命がけで守ろうとする人間もいるのだ…。宮本さんの遺(のこ)した無言の叫びが生き惑う人たちにとって、絶望の手前で踏みとどまる「陽ざしほどの生甲斐」になることを信じている
　　這個(gè)世界上，竟有人為保護(hù)你的生命而不惜犧牲自己的性命呢!我相信，宮本留給后人的無聲吶喊，一定有益于生活迷茫的人們在絕望之際懸崖勒馬，實(shí)現(xiàn)“陽光般有意義的人生”。
　　どこの街を歩いていても、交番を見かけるたびに宮本さんの面影がそこに重なるだろう。交差點(diǎn)で春の訪れを知る季節(jié)はやがて移りゆくとも、胸の手のひらで受けた日差しは忘れまい。
　　無論走在哪條街上，每當(dāng)看到交通崗?fù)�，就�?huì)浮現(xiàn)宮本的面容吧。不久，在十字路口感知春天來臨這樣的季節(jié)將會(huì)過去，但是，雙手沐浴陽光時(shí)心中的溫暖一定不會(huì)忘記吧。